活動報告

2017-06-09

【報告】Gender Summit 10 Satellite Conference in Okinawaを開催しました

 Gender Summitとは科学とジェンダーという視点から世界の諸問題の解決を目指す国際会議で、2011年から1年に2,3回の頻度で開催されており、場所もヨーロッパ、北アメリカ、南アフリカ、アジアと世界展開している。
 第10回は2017年5月25-26日にGender Summit 10 Asia Pacificが「ジェンダーとダイバーシティ推進を通じた科学とイノベーションの向上」をテーマに東京で開催された。標記会議はGender Summit 10のサテライトイベントで5月29-30日にFrontiers of Science in Asia-Pacific「アジア太平洋地域における研究の最前線」をテーマに沖縄科学技術大学院大学(OIST)で開催された。このサテライトイベントはOISTが中心となり、科学技術振興機構(JST)、琉球大学、九州大学がオーガナイザーを務めて開催した。会期中アジア・太平洋地域を中心に10カ国以上、およそ80名の参加があった。


 1日目の前半はランチを挟んでアジア・太平洋地域出身で国際的に活躍する女性研究者による7件の招待講演が実施された。講演者とタイトルは以下のとおりである。講演者の活躍する国・地域はインドネシア、マレーシア、アメリカ、台湾、ハワイ、オーストラリア、日本と多岐にわたり、講演内容も学術的な内容はもちろん課題解決に直結する政策面にも関わるバラエティーに富んだものとなった。参加者の多くは専門外の分野の講演にも熱心に耳を傾け、活発な質疑応答がなされた。

Dr. Dwikorita Karnawati, Indonesia
    “Socio-entrepreneurial Strategy to Support Society Innovation Driven by Higher Education”
Dr. Rubiyah Yusof, Malaysia
    “Advances in Automatic Tropical Wood Recognition System”
Dr. Yoosoon Chang, USA
    “Do Shocks to Income Distribution Permanently Change Consumption Distribution?: Time Series of Cross-Sectional Distributions with Common Stochastic Trends”
Dr. Yuko Kakazu, Hawaii(USA)
    “Mapping Young, Extremely Low Metallicity Galaxies”
Dr. Huey-Jen Jenny Su, Taiwan
    “Confronting Challenges of Future Environment: a Public Health Perspective.
Dr. Elizabeth (Liz) Dennis, Australia
    “Hybrids, Hybrid Mimics and Food Security”
Dr. Ye Zhang, Japan
    “Design and Synthesis Active Soft Materials Inspired by the Living Systems”


​ ポスターセッションでは「九州・沖縄アイランド女性研究者支援ネットワーク(Q-wea)」加盟大学から大学院生、若手研究者を中心に30件の発表があった。ポスター発表は自然科学系を中心とした研究発表で、その内訳は医学系10件、農学系4件、化学系4件、数物系14件(以上登録分)であり、海を眺められる見晴らしの良いポスター会場で、熱心な議論が交わされた。


 その後 ”Current Status and Future Opportunities for Women Scientists in Asia –Pacific”をテーマに、Gender Summit の創始者でもあるイギリスのDr. Elizabeth Pollitzerをモデレータに迎え、招待講演者をパネリストとしてパネル討論が行われた。それぞれの出身国、活躍している国での現状や課題、今後の展望などについて意見交換があり、非常に熱のこもった興味深い討論となった。


 Conference Dinner の時間帯もDr. Lily Yuによる”Advancing Gender Equality in STEM through Design and Assessment”の講演があり、直前のパネル討論とも関係が深い内容であったため、食事をとりつつ皆、熱心に耳を傾けた。

 最後にパフォーマンスとして琉球の音楽と舞踊が紹介され、初日を終了した。


​ 2日目はオプショナルツアーとして、OISTの学内施設のほか、沖縄の伝統文化や海洋生態系に触れる場所への見学が実施された。


​ 本会議では、幅広い分野の研究者が一堂に会し、専門外の多様な学術研究に触れる機会となっただけでなく、これまであまりGender に関係する問題になじみのなかった研究者にとっても世界の趨勢や日本の置かれた現状などを知る機会となり、「参加してよかった」との称賛の声が上がった。また、会場となったOISTの「おもてなし」に多くの参加者から感謝の言葉が寄せられた。



男女共同参画推進室 上瀧恵里子

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