活動報告

2016.12.08
【報告】「第2回 OIST―九州大学ネットワーキングワークショップ」

2016年11月30日(水)~12月1日(木)、九州大学伊都キャンパスに沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究者を招き、ネットワーキングワークショップを実施しました。

本ワークショップは、女性研究者の研究力向上に向けた取り組みの1つであり、研究者同士の学際的・国際的な繋がりを育むきっかけとなることを目的としています。1回目の会合は2016年3月にOISTにて実施され、この度九州大学で2回目の会合を行いました。

九州大学からは、以下の4名が研究発表を行ったほか、1回目の参加者4名も座長として討論に参加しました。OISTからは3名の女性研究者、1名の男性研究者が研究発表を行いました。

・工学研究院 化学工学部門 教授 三浦 佳子 氏
・理学研究院 生物科学部門 准教授 佐竹 暁子 氏
・農学研究院 環境農学部門 准教授 笠原 玉青 氏
・カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 触媒的物質変換研究部門 准教授 山内 美穂 氏

初日は、二大学の研究者によるプレゼンテーションとディスカッションから始まりました。参加者は、現在携わっている研究内容について討論し、共同研究の可能性について情報交換を行いました。その後、九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所や研究室を訪問しました。

 

2日目にはOISTのマチ・ディルワース副学長による講演「Gender Equality at OIST and US Academia(OIST、米国の大学における男女共同参画の取り組み)」が行われました。講演では、unconscious bias(無意識のバイアス) に関する説明がなされ、推薦状に使われる言葉に男女差が見られること(男性には“極めて優れている”等の単語、女性には“勤勉である”等の単語が使われる傾向がある)、ラボマネージャー採用の際に、初任給に男女差別があること(男性が3万ドル程度、女性は2.6万ドル程度)、テレビの司会者が話者の性別により異なる態度をとる(女性に対してはより言葉を遮ったり困難な質問をしたりする)ことなどの例が紹介されました。そのようなunconscious bias を少しでも軽減させるために、OISTや米国の大学等で実施されている取り組みについても言及されました。
 

講演後、OISTの研究者たちは、九州大学の研究者の案内のもと、伊都キャンパス内の保育園の視察を行いました。

参加者からは「ハイレベルな発表がなされており、異なる分野でも興味のある話が多かった。自分自身の研究発表についても、良いフィードバックをいただけた」「今後共同した研究を実施する可能性が出てきた」との感想が。1回目のワークショップ後でも、参加者同士がこの秋の科研費共同申請を行ったというケースもあったように、今後のさらなるネットワークの進展が期待されます。


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