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2017.11.07 馬出地区4部局 合同男女共同参画FDが開催されました。

 10月30日(月)午後、馬出地区百年講堂で、第2回馬出地区4部局合同男女共同参画FDが開催されました。本FDは九州大学が推進している文部科学省科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ」における男性教職員を含むワーク・ライフ・バランス意識啓発の一環として男女共同参画推進室も開催に協力させて頂きました。当日は医学研究院、歯学研究院、薬学研究院及び生体防御医学研究所の教職員を中心に191名の参加がありました。


 講師には東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授をお招きし、「無意識のバイアスからの解放:ダイバーシティのススメ」のタイトルで御講演を頂きました。内閣府男女共同参画白書に基づいて研究者に占める女性の割合の国際比較による日本の状況、理系や管理職における女性の割合の低さから、その原因を無意識のバイアス(偏見)にフォーカスして話を進められました。


 ゲノム(遺伝情報)、身体、脳構造、認知機能から見ると生物学的に男女の性の違いはありますが、それが理数系に女性が少ない理由にはならないようです。国際的に比較しても中学生の頃の得点の差が、男女の差というよりも国による差の方が大きいため、遺伝的なものではなく社会的な環境、教え方で変わるのではないかと指摘され、小さい時からの刷り込みからくる無意識のバイアスについて具体的な研究結果を交えてご説明頂きました。


 女性研究者が活躍するためには、1.ダイバーシティを推進し、組織を柔軟に強くする。2.誰もが持つ思い込みや無意識のバイアスに気づく。3.「個性」を活かせる組織・社会を作る。以上のことが重要であると纏められました。


 質疑応答でも「バイアスを初めて意識した」「具体的にはどうすればいいのか」等多くの意見が出され、女性が働きやすく、男性が家庭参画しやすい社会を作る工夫について具体的にお答えいただきました。


 第二部では中別府生体防御医学研究所長の司会で、次のテーマについて8名のパネリストと公開討論を行い、大隅教授から様々な事例が紹介されました。
 1. 無意識のバイアス
 2. 出産、育児との両立という谷間
 3. 女性の積極的登用について
 4. 国際的な視点


 今回のFDが「無意識のバイアス」の気づきとなり、今後の研究・教育をはじめとする様々な場面で、より意識していただけるようになればと期待しています。


 なお本FDを企画された生体防御医学研究所による報告はこちらをご覧ください。


(男女共同参画推進室  崎山 博子)