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2018.04.04 【報告】「配偶者帯同雇用」に関するセミナー(意見交換会)

 平成30年3月23日 (金)15:00~16:45 伊都キャンパスゲストハウスにて、主に本学執行部、部局長、教職員を対象に、ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ事業の一環として「配偶者帯同雇用」に関するセミナー(意見交換会)を開催しました。
 本セミナーは、九州大学が平成29年から導入している配偶者帯同雇用制度の周知と理解を促すために実施したもので、実際に同じ研究機関に採用された研究者カップルを招き、海外の大学から日本の大学に着任した経緯や、その後の課題について意見交換を行いました。
 冒頭に男女共同参画推進室室長代理の玉上晃理事の開催の挨拶のあと、人事担当の井上和秀理事・副学長から本学の帯同雇用制度についての紹介がありました。配偶者帯同雇用制度は、九州大学アクションプランの骨子の1つである「世界最高水準の研究とイノベーションの創出」に関する取り組みの1つとして位置づけられており、国内外から卓越した研究者、あるいは優れた研究者にならんとする野心ある若い研究者を迎え、一方ですでに学内にいる上記研究者の定着を図る施策の一つであると述べられました。また、研究者の配偶者を、同時又は連続して採用し、九州大学に定着させることにより、九州大学の教育・研究活動の強化と充実を図るもので、First hireとSecond hireの採用基準についても説明されました。特に要項上の選考基準について、将来大型プロジェクトの獲得や権威のある賞を受賞しようとの意欲に燃えた若手研究者の応募を期待するといった丁寧な説明がありました。
 そのあと、現在沖縄科学技術大学院大学(OIST)に着任している研究者カップルのProfessor Amy Shen(マイクロバイオナノ流体ユニット)とProfessor Eliot Fried(ソフトマター数理ユニット)のお二人から、これまでのキャリア、研究内容等について自己紹介がありました。
 セミナーの後半では、男女共同参画推進室副室長の玉田薫副理事の日英両言語による進行で、OISTへの着任のきっかけと採用のプロセス、OISTでの研究環境、九州大学の帯同雇用制度に関する意見等について質疑応答が行われました。お二人は、多少時間差はあるものの時期をほぼ同じくしてOISTに採用されましたが、其々に公平で厳格な採用プロセスを経てテニュア教授として着任されました。日本での生活はOISTのスタッフのサポートが受けられるため問題なくできているというお話もありました。また、九州大学の帯同雇用制度は、優秀な研究者を呼び込む手段として期待できるものであり、学会等の機会を利用して幅広く周知を行っていくべきだという意見が述べられました。
 本セミナーには約50名の参加者があり、参加者と井上理事及びお二人の登壇者の間で、帯同雇用制度の具体的な採用プロセスの疑問点や本制度の今後の展望等について質疑応答が行われました。本セミナーを契機に、各部局において、配偶者帯同雇用制度の実施が具体的に検討され始めますことを期待しています。


男女共同参画推進室  武内 真美子