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2018.10.18 【報告】平成30年度馬出地区4部局合同男女共同参画FDが開催されました。

 10月15日(月)午後、九州大学医学部百年講堂で、平成30年度馬出地区4部局合同男女共同参画FDが開催され、医学研究院、歯学研究院、薬学研究院及び生体防御医学研究所の教職員を中心に223名の参加がありました。


 まず、第1部では、講師には長崎大学副学長・ダイバーシティ推進センター長・長崎大学病院メディカル・ワークライフバランスセンター長 伊東昌子教授による「医師のための働き方見直し~ワークライフバランスとダイバーシティの観点から」の基調講演がありました。
最初に、アカデミアにおける多様性の実現は、研究職の魅力を向上させること、ジェンダーバランスは生産性を向上させ、男女共同参画の生み出す学術貢献は、より価値を多く生む可能性があるというお話がありました。その上で、長崎大学のワークスタイルイノベーションと呼ばれる、研究時間創出のための働き方見直しプログラムについて説明がありました。仕事を重要度と緊急度を軸に分け、それぞれの領域に当てはまる仕事をどのようにこなすべきか、また現状をみて分析し、解決を皆で考え、改善して効果を見るPDCAサイクルの実践についてもお話しがありました。
その他にも、長崎大学で行われている意識改革に関する取組み、女性研究者が活躍できる研究環境の整備、特に力を入れている仕事と介護の両立支援等についても紹介がありました。最後に、周囲の固定観念や偏見を取り払うことの重要性と、女性自身も自分を過少評価することなく自信を持つことの大切さをお話しされました。


 次に、第2部では、九州大学副理事・男女共同参画推進室副室長の玉田薫教授から「九州大学の男女共同参画の取り組みについて」というタイトルでお話しがありました。配偶者帯同雇用制度、優秀女性研究者の表彰、女性の活躍推進の可視化など九州大学の男女共同参画に関する新しい取組みも紹介され、そのあと九州大学IR室のデータに基づき、学内女性教員の業績の質が男性に劣らないこと、特に若手研究者の活躍が目立つことなどについてもお話しがありました。最後に、九州大学の将来構想としても多様性を重視することが研究力強化として重要であることを強調されました。

 第2部の後半では、医学研究院、薬学研究院、歯学研究院、生体防御医学研究所の4部局で同時に実施されたワークライフバランスに関する調査の集計結果が報告されました。4部局で異なる結果等もありましたが、女性のほうが育児や介護について支援が得られない、休暇や制度の周知の必要性、コミュニケーションなどの職場環境の改善等の課題についても言及されました。


 今回で3回目となる合同FDは、長崎大学の働き方改革についての先進的な取組、九州大学の研究業績に関する新たな分析結果、馬出地区の調査結果の報告等を通じて、新たな情報と課題を共有できた実りの多いFDであったと感じます。ワークライフバランスの支援や制度については、男女共同参画推進室からも引き続き情報発信を行っていきたいと思います。


男女共同参画推進室 武内真美子