平成11年に成立した男女共同参画社会基本法は男女共同参画社会の実現を「21世紀の我が国社会を決定する最重要課題」であると明記しています。この法のもとでは全ての人が、性別にかかわらず能力を十分に発揮して活躍し、あらゆる分野において対等に参画する機会が確保される社会を目指しています。九州大学は、明治44年の創設以来、創造性と多様性を尊重し、自由闊達な学風に基づく知の探求を推進してきました。今後はさらに、変化する社会情勢及び経済社会のグローバル化に対応した男女共同参画の一層の発展をめざし、すべての教職員と学生がその個性と能力を十分に発揮できる環境の実現に向け基本理念を以下のように掲げます。
本学は、以下に掲げる基本方針に従い、その具体的方策の実施に努めるとともに、実施状況等を学内外に向けて公表します。各部局は、本学における基本理念や基本方針を踏まえ、部局における男女共同参画を推進するための方針を定め、その実現に向けて計画的に取組むこととします。
男女共同参画を推進し、発展させるためには、九州大学における現状とその問題点を明らかにし、全学で共通の認識を持つことが重要です。さらに部局単位で様々な取組みを推進する体制の整備が必要です。
修学・就業支援をはじめとした男女共同参画関連の情報を学生及び教職員に向けて発信し、男女共同参画社会への意識を醸成するとともに、仕事と生活の調和に関する意識啓発に努めます。
国、地方自治体、企業及び他大学などの学外組織とも連携し、情報交換を進めるとともに、九州大学における活動を国際的にも広く発信します。
学生及び教職員それぞれが心身の健康を保持し、学業や仕事とそれ以外の生活を調和させることが望まれます。それを可能とする適正な修学・就業時間を遵守するとともに、修学・就業環境を整備します。
また、学生及び教職員の修学・就業環境を著しく損なうハラスメント及びこれに類する人としての尊厳を侵害する行為の防止・対策に真摯に取組みます。
学生が、社会や文化の中に存在する性差の問題への洞察力を備え、固定的な性的役割分担意識にとらわれず、国際的視点を含めたダイバーシティ(多様な価値観)を尊重できる社会人となるべく、男女共同参画やジェンダー学関連の教育・研究体制の量的・質的充実を図ります。
自ら男女共同参画を実践し、かつ社会において、より良い男女の共生を可能にする社会システムづくりに貢献できる人材、及びジェンダーに関わる様々な問題について考察、追究する研究者の養成に努め、男女共同参画社会の実現に寄与します。
教員、事務系職員を問わず、職位が上がるほど、女性の比率は低下する現状に対して、職位別の男女比率を改善していく積極的な取組みを推進する必要があります。
特に教育・研究職及び管理運営業務職における女性の参画拡大は、男女共同参画において重要であり、本学は、男女構成のバランスを考慮した、女性研究者等の採用・育成・昇任ならびに指導的地位への登用を推進し、立案及び決定過程への男女共同参画の推進を積極的に行います。
基本理念、基本方針とこれまでの経過(後述)をふまえ、九州大学における男女共同参画の一層の推進を図るため平成28年度からの6年間に以下の施策に取組みます。
以下(参考) 略
※以上の基本理念等をPDFでもご覧いただけます