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ご挨拶

神﨑 智子

神﨑 智子
神﨑 智子 九州大学理事・男女共同参画推進室室長

2023年6月1日付で九州大学の理事(ダイバーシティ等担当)を拝命し、男女共同参画推進室長に就任いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

男女が社会の対等な構成員として、自分の意思に従って、あらゆる分野に参画し、個性と能力を発揮する男女共同参画社会の実現は、「21世紀の我が国社会を決定する最重要課題」とされています。そして、男女共同参画社会基本法に基づいて決定された国の第5次男女共同参画基本計画において「科学技術・学術分野における男女共同参画の推進」は、重要分野の1つに位置付けられています。

九州大学では、すべての構成員が誇りを持ち、その力を最大限に発揮することができるように、2022年3月、「九州大学ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン推進宣言」を行い、多様性の尊重、教育・研究・雇用等における機会均等、環境の整備などを推進することを表明しました。

男女共同参画推進室は、男女共同参画(ジェンダー平等)に関する教職員の意識啓発や両立支援、就労環境の整備、学生のジェンダー教育、女子学生の確保、女性研究者の採用促進、女性研究者のキャリアアップ支援などの取組を行っていますが、宣言にのっとり、今後さらにその取組を強化していく所存です。

しかし、男女共同参画の推進は、男女共同参画担当部署だけでなく、組織のあらゆる部署が、あらゆる活動に、男女共同参画(ジェンダー平等)の視点を「横ぐし」(共通の課題)として組み込むことが求められています(ジェンダーの主流化)。つまり、すべての活動において、計画立案、予算配分、事業実施、評価というPDCAのすべての過程でジェンダー平等に配慮することが大切であるということです。 皆様方におかれましては、各部局で行われる教育、研究、社会連携プロジェクトなどにおいて、女性が排除されていないか、プロジェクトがもたらす影響に男女差はないのかといった視点を常に意識し、男女が平等に便益を受け、平等に活躍できるように配慮していただきますようお願いいたします。この視点がひいては、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンにつながります。

ジェンダーの主流化は、多様な人がその力を発揮し総合知で社会変革をもたらすことにつながるものです。皆様のご協力をお願いいたします。



玉田 薫

玉田 薫
玉田 薫 九州大学副学長・男女共同参画推進室副室長
・先導物質化学研究所主幹教授

令和2年10月より副学長・男女共同参画推進室副室長を拝命しました。これまで3年半の間、副理事として男女共同参画に携わってきましたが、私の活動の原点はダイバーシティ・インクルーシブにあり、男女に限らず、民族、国籍、年齢、学歴、身体的特徴、経済的状況などの違いを受け入れ、皆が共存できる社会を実現することを目指し日々活動しています。今年1月より開始した「ダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修(SENTAN-Q)」は、その思いを込めて発案したものです。

SENTAN-Qでは、女性と若手教員が、性別・年齢や職位、文系理系の違いも気にせず、共に自分たちや大学の未来を考えるために学んでいます。「壁(Barrier or Boundary)」は学問分野と同様、「分類」的作業の中から無意識のうちに生まれてきます。多様性に対する理解はこれらとは対局に位置し、成熟した社会の証拠であり、社会の健全化にとって必要不可欠です。九州大学が国際的に高く評価されるグローバルな大学として発展していくためには、多様性の持つ意義を十分に理解したシステムを構築する必要があると感じます。

男女共同参画推進室では、着任以来、女性の活躍の可視化を強く意識した活動を進めてきました。こうしている間にも次世代を担う学生たちが我々の背中を見て成長しています。今後も魅力ある社会の実現のために努力して参りたいと思います。是非ご協力よろしくお願い申し上げます。



萩島 理

萩島 理
萩島 理 九州大学副学長・男女共同参画推進室担当・
大学院総合理工学研究院教授

令和2年10月1日付けで副理事に就任し、男女共同参画推進を担当する事となりました。副理事就任以降の約1ヶ月の間、九州大学における現在の男女共同参画の目標と関連事業の状況を概観する中で、多様で着実な取り組みが行われてきた事を心強く思うと同時に、その更なる推進の責任の一端を担うことの重さを痛感しています。私が女性教員として最初に本学の男女共同参画に関する活動に携わったのは平成19年前後で、出産育児などのライフイベントに対する女性教員への支援事業の認知度が徐々に高まりつつあった頃と記憶しています。その当時と現在を比較すると、本学の男女共同参画に関する取り組みは大幅に拡充され、隔世の感があります。

例えば、令和元年度にスタートしたSENTAN-Q(ダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修)は、優秀な女性・若手教員に対する世界トップレベルの研究者による研究教育力養成を通じて本学の女性・若手教員の上位職への登用を加速させる事を目指したものであり、ダイバーシティを大学の強みとして捉えたアグレッシブな取り組みです。

我々は、生まれ育った環境、学び働いてきた場所の常識や方法論に知らず知らずの裡に染まり、それにより発想や行動の幅が限定される傾向にあります。同じ価値観、行動原理を持つ人々の集団は心地よく、物事を進めるには一見、効率的かもしれません。一方で、常に常識を疑い新しい知を探求する場である大学においては、人材の多様性は知的刺激を生む源泉であり、成長に不可欠な要素ではないでしょうか。

九州大学の男女共同参画の取り組みがより充実したものになるよう力を尽くす所存です。どうぞご協力よろしくお願い申し上げます。