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ご挨拶

岩田 健治

岩田 健治
岩田 健治 九州大学理事・副学長・男女共同参画推進室室長

2022(令和4)年10月1日付で理事・副学長(ダイバーシティ等担当)に就任し、男女共同参画推進室長を拝命致しました。どうかよろしくお願い申し上げます。

世界でダイバーシティ(多様性)の重要性が広く認識されています。性差、性的指向、障がいの有無、人種、民族、国籍、言語、宗教等の違いを、社会の構成員全体が当然のこととして認め合い、社会の活力とする、そんな包摂型(inclusive)の共生社会実現に向け、様々な取り組みが行われています。国連はSDGsの目標の一つにジェンダー平等の実現を掲げ、また企業も投資を呼び込むためにESG(環境・社会・ガバナンス)を重視するようになりました。ダイバーシティの実現はS (社会)の重要な課題です。

男女共同参画について見た場合、日本の教育研究分野では、1996(平成8)年の第1期科学技術基本計画において女性研究者の採用機会の確保と勤務環境の充実が明記され、第3期以降の科学技術基本計画においては、大学や公的研究機関における自然科学系の女性研究者の採用割合の目標が掲げられるなどしてきましたが、現状は先進主要国になお劣後しています。

こうした隘路を突破すべく、九州大学では、2004年に男女共同参画推進室を設置し、企画広報・環境整備、学生教育・次世代育成、女性研究者支援の3部門が、それぞれ先駆的な取り組みを行って参りました。2015(平成27)年度には文部科学省「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)」に採択されたのを機に、仕事と育児等の両立支援制度を充実させ、2017年度には国内初の配偶者帯同雇用制度を導入しました。また同イニシアティブのもと2017-18年に男女別職位別の論文業績分析を実施した結果、潜在的に我々が持っている「無意識のバイアス」の存在が明らかとなりました。一連の取組により本学は2019(令和元)年に、科学技術振興機構(JST)の第1回輝く女性研究者活躍推進賞(ジュン・アシダ賞)を受賞しております。さらに同年、文部科学省「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(先端型)」に採択され、20年初より女性・若手教員の国際研究教育力向上と上位職・管理職登用のためのダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修(SENTAN-Q)を開始。本学の気鋭の女性・若手研究者が研鑽を積んでおります。2021年8月からは、女子高校生を対象とした理系インターンシップ制度「QURIES(キュリーズ)プログラム」を開始し、好評を博しています。

2021年11月、九州大学は文部科学省より「指定国立大学法人」としての指定を受け、次の10年に本学が進むべき道筋を定めたVISION2030を発出しました。そこでは「自由闊達な研究を担う多様な人材の獲得・育成」がうたわれています。男女共同参画推進室は、ダイバーシティの実現を通じて本学の研究教育の一層の発展を目指し、また社会全体の女性活躍推進に向けて先導的な役割を担えるよう、全ての教職員・学生の皆様と共に歩んで参ります。ご理解とご協力のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。

玉田 薫

玉田 薫
玉田 薫 九州大学副学長・男女共同参画推進室副室長
・先導物質化学研究所主幹教授

令和2年10月より副学長・男女共同参画推進室副室長を拝命しました。これまで3年半の間、副理事として男女共同参画に携わってきましたが、私の活動の原点はダイバーシティ・インクルーシブにあり、男女に限らず、民族、国籍、年齢、学歴、身体的特徴、経済的状況などの違いを受け入れ、皆が共存できる社会を実現することを目指し日々活動しています。今年1月より開始した「ダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修(SENTAN-Q)」は、その思いを込めて発案したものです。

SENTAN-Qでは、女性と若手教員が、性別・年齢や職位、文系理系の違いも気にせず、共に自分たちや大学の未来を考えるために学んでいます。「壁(Barrier or Boundary)」は学問分野と同様、「分類」的作業の中から無意識のうちに生まれてきます。多様性に対する理解はこれらとは対局に位置し、成熟した社会の証拠であり、社会の健全化にとって必要不可欠です。九州大学が国際的に高く評価されるグローバルな大学として発展していくためには、多様性の持つ意義を十分に理解したシステムを構築する必要があると感じます。

男女共同参画推進室では、着任以来、女性の活躍の可視化を強く意識した活動を進めてきました。こうしている間にも次世代を担う学生たちが我々の背中を見て成長しています。今後も魅力ある社会の実現のために努力して参りたいと思います。是非ご協力よろしくお願い申し上げます。

萩島 理

萩島 理
萩島 理 九州大学副理事・男女共同参画推進室担当・
大学院総合理工学研究院教授

令和2年10月1日付けで副理事に就任し、男女共同参画推進を担当する事となりました。副理事就任以降の約1ヶ月の間、九州大学における現在の男女共同参画の目標と関連事業の状況を概観する中で、多様で着実な取り組みが行われてきた事を心強く思うと同時に、その更なる推進の責任の一端を担うことの重さを痛感しています。私が女性教員として最初に本学の男女共同参画に関する活動に携わったのは平成19年前後で、出産育児などのライフイベントに対する女性教員への支援事業の認知度が徐々に高まりつつあった頃と記憶しています。その当時と現在を比較すると、本学の男女共同参画に関する取り組みは大幅に拡充され、隔世の感があります。

例えば、令和元年度にスタートしたSENTAN-Q(ダイバーシティ・スーパーグローバル教員育成研修)は、優秀な女性・若手教員に対する世界トップレベルの研究者による研究教育力養成を通じて本学の女性・若手教員の上位職への登用を加速させる事を目指したものであり、ダイバーシティを大学の強みとして捉えたアグレッシブな取り組みです。

我々は、生まれ育った環境、学び働いてきた場所の常識や方法論に知らず知らずの裡に染まり、それにより発想や行動の幅が限定される傾向にあります。同じ価値観、行動原理を持つ人々の集団は心地よく、物事を進めるには一見、効率的かもしれません。一方で、常に常識を疑い新しい知を探求する場である大学においては、人材の多様性は知的刺激を生む源泉であり、成長に不可欠な要素ではないでしょうか。

九州大学の男女共同参画の取り組みがより充実したものになるよう力を尽くす所存です。どうぞご協力よろしくお願い申し上げます。