活動報告

2022.01.06
【報告】10/20九州大学アジアウィークにおいて「コロキアム:コロナ禍における災害時の女性のリスク―日本とインドネシアの心身の健康や対応の課題―」を開催しました

 2021年10月20日に九州大学アジアウィークにおいて「コロキアム:コロナ禍における災害時の女性のリスク―日本とインドネシアの心身の健康や対応の課題―」を九州大学医学研究院とオンラインで共催しました。

 冒頭、男女共同参画推進室の杉本から、本コロキアムの開催趣旨について以下のよう説明しました。2020年4月国連グテーレス事務総長が「女性と女児を新型コロナ対応の中心に据えるべきだ」という緊急提言をしましたが、日本では2020年後半から女性の若年世代を中心に自殺者数が15.4%も増加している状況です。SDGsでジェンダーの平等を提唱して女性支援に取り組む国連インドネシア事務所の二人の実務家と、九大の二人の専門家が社会要請の点からも緊急性の高い本課題について、互いの知見を共有し、社会へ発信し、市民社会と共に問題意識を持つことで解決へ端緒を見出し、SDGsを少しでも前進させることが目的です。
 インドネシアからは、国連人道問題調整事務所タルミジ・モエクティジャ氏が、グテーレス事務総長の提言やインドネシアのコロナ禍における災害状況を、国連人口基金エリザベス・シブタール氏が、インドネシアの女性支援について実際にコロナ禍での国連の取り組みと日本政府から支援されているプロジェクトを紹介しました。医学研究院中尾智博教授は、日本で新型コロナに起因したメンタルヘルスの問題の最新調査結果と予防について講演されました。互いに新しい知見を得て、議論することで、国を超えた共通点も見出し、協力できることも分かりました。
 今回は、同時通訳を入れたことで言語の壁がなくなり、参加者に両国の現場の声を届けることができ、さらに活発な議論が生まれました。国連人口基金駐日事務所の公式ソーシャルネットワークでも広報され、市民、国連関係者、医療関係者、災害支援関係者、九州内の大学の男女共同参画推進室、NHKのディレクター、西日本新聞の記者、インドネシアの防衛大学関係者など約60名の多様なステークホルダーが参加しました。
 多方面でご支援いただきましたアジアオセアニア研究教育機構の関係者に感謝致します。中尾教授には2022年1月17日当室で開催する睦月ランチタイム交流会でも登壇していただきます。ご関心のある方は、ぜひご参加ください。


男女共同参画推進室 杉本めぐみ


 
   
国連事務総長の言葉を紹介するタルミジ氏        パネルディスカッションの様子


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