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2021.12.22 九州大学QURIESプログラム実施報告

 九州大学では、令和3年度に女子高校生を対象とした理系インターンシップ制度「QURIESプログラム(以下「本プログラム」という。)」を新設しました。本プログラムは、広く女子高校生の理系分野への興味・関心を喚起して裾野を拡大し、学術研究の将来を担う優秀な若手理系女性研究者・技術者を長期的に育成することで、九州から世界へ羽ばたく女性を一人でも多く輩出することを目的として支援を行うものです。なお、本プログラムの名称は、K(Q)yushu University Research Internship in Engineering and Scienceの頭文字と、女性科学者のパイオニアであるマリ・キュリー(Curie)博士の名前とを合わせて名づけられました。

 当初は8月7日のオリエンテーション後、8月16日から各研究室に1週間配属されて対面での研修を受ける予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大を受けてオリエンテーションは中止、本プログラムは急遽オンライン開催に切り替えました。また、プログラム期間も8月18日から20日の3日間に短縮して実施しました。

 研究室での演習の代替として、受講生を配属予定だった19研究室の教授からTAの修士学生まで、バラエティに富む講師による研究紹介が各30分ずつ行われました。オンラインで実験室の装置や実験の実演等をライブ中継し、受講生が臨場感を持って大学の研究の様子を垣間見られるような工夫もあり、受講生も積極的に質問し、活発な議論を行うことができました。

 また、2日目の昼休みにはランチタイム交流会を行いました。受け入れ予定だった研究室の教員をファシリテーターとし、受講生が8つのグループに分かれ、教員やTAの大学院生に対して進学の相談や留学の機会、理学と工学の違いなど基礎的な情報をはじめ、悩みや疑問について昼食を取りながら約1時間自由に話をしました。

 今回のオンライン開催では、院生などの若手女性研究者も講演や実験のデモンストレーション等を通じて参画しました。特に本プログラムと同じ基金で運営されている「九州大学若手女性研究者・女子大学院生優秀研究者賞(伊藤早苗賞)」を受賞した大学院生が積極的に本プログラムのサポートを行いました。女子高校生と年齢が近い若手女性研究者が積極的に参画したことで、受講生が会話をしやすいプログラムとなりました。
 受講生には本プログラムへの要望を含めたアンケート調査を最終日に実施しており、その結果を踏まえ、来年度以降はさらに本プログラムを発展させ、対象を拡大していく予定です。


男女共同参画推進室 杉本めぐみ


 

受講生からの質問の様子(参加者の一部)      TAによるデモンストレーション