2026.07.14 【報告】「第13回 Open Café 2026 ~九大OGに聞く!学生生活やキャリアについて~」を開催しました
令和8(2026)年7月4日、「第13回 Open Café 2026 ~九大OGに聞く!学生生活やキャリアについて~」を九州大学女子卒業生の会「松の実会」、未来人材育成機構との共催で開催いたしました。
Open Cafeは、本学を卒業したOGの方をお招きして、学生生活や卒業後のキャリア、仕事とライフイベントとの両立についてご講演いただくイベントです。平成25(2013)年の初めての開催以来、今年度で13回目を迎えました。当日は、本学教職員や学生に対面でご参加いただきました。
今年度は、本学の人間環境学府、工学府を卒業した2名の方を講師にお迎えしました。まず工学部建築学科を卒業後、人間環境学府空間システム専攻を修了し、現在はJR九州でご活躍されている田中侑美子さん、そして工学府博士課程を修了後、本学工学研究院で准教授として研究・教育に携わる稲田幹さんです。
最初にご講演いただいた田中さんは、学生時代はチアリーディング部のキャプテンを務め、部員減少による負担の増加から一人で抱え込まず周囲に頼ることの大切さを学んだ経験が、その後の仕事にも生かされていることを紹介されました。また、JR九州への入社後は、男性が多い職場でも自ら積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を築きながら数々のプロジェクトに携わってきたことをお話しいただきました。
さらに、一級建築士試験にストレートで合格されたこと、鹿児島支社では数少ない女性技術者として配属され成果を上げられたこと、結婚・出産を経て育児と仕事を両立しながら新たな役割を担っている現在の様子についてもご紹介いただきました。お子さんの小学校入学という家庭での節目を迎えながら、大規模プロジェクトや採用業務にも携わるなど、多忙な日々の中でも挑戦を続けておられる姿が印象的でした。
最後に、「ここまで仕事を続けてこられたのは、『やめたらいかんよ』と声をかけてくれる人達の存在や、子育てへの理解がある上司・同僚に恵まれたことが大きかった」と振り返られました。また、「家庭と仕事だけでなく、学生時代の友人達と集まり交流する時間も、自分らしく働き続けるためには大切です」と学生へメッセージを送られました。
続いてご講演いただいた稲田先生は、九大入学から30年目を迎えた九州大学での歩みを振り返りながら、研究者としてのキャリア形成や研究への向き合い方についてお話しくださいました。学部時代に卒業研究のおもしろさに魅了され、修士課程1年次にすでに博士後期課程への進学を決意されたこと、博士課程では研究が思うように進まず苦しい時期も経験されたことなど、率直なエピソードも紹介されました。その中で、「誰も答えを持っていないからこそ、自分で考え新しい方法を生み出して研究を進めることが研究者の仕事」であることを語られました。さらに研究者としてのキャリアを築くために将来を見据えて計画的に出産・子育てを経験されたことや、指導教員や研究室の変更など、多くの転機を乗り越えてこられた経験についてもお話しいただきました。「幅広い人脈をつくっておくことは必ず将来につながる」「先にキャリアを積むか、出産を先にするかは人それぞれの選択であり、正解は一つではない」という言葉は印象的でした。
講演の最後には、学生へ向けて「夢は望めばかなう。強く思い続け、努力を続ければ運も味方をする。『運は自分で引き寄せるもの、やった人のところにしか来ない』という恩師の言葉を大切にしている」と紹介され、「大学は義務教育ではなく、自ら学ぶ場所。本当に自分が学びたいことは何かを考え、自分自身の責任で主体的に学んでほしい」と学生へ力強いエールを送られました。
講演後の質疑応答では、参加した学生から様々な質問が寄せられ、お二人がご自身の経験を交えながら丁寧に回答されました。あらためて、ご登壇いただきましたお二人と、開催にあたりご協力いただきました関係者の皆様にお礼申し上げます。